家づくりこぼれ話!

こんにちは 建物と土地とお金のプロ菅原です。

屋根が住まいの始まり

『古事記』の

大国主の国譲りのくだりでは、

「新巣」と書かれて

新居を意味します。

さらに「御巣」は

宮殿です。

人の住まいも動物の巣と、

言葉の上では

あまり変わらないように思えます。

では、

動物の巣と人の住まいの境は

どこにあるのでしょうか。

動物によっても巣を作るものと

作らないものがあります。

さらにさまざまな動物が、

それぞれ固有の巣をつくります。

穴を掘って潜り込むものや、

枝葉を集めて下に敷くもの、

そしてビーバーのように

立派に囲い込むもの。

人間に近いといわれるゴリラは、

毎晩眠るために

木の上に寝床をつくります。

しかし一度作った寝床を

何日も使うことはないそうです。

その寝床が

どれだけ快適なものか、

ムツゴロウで有名な畑正憲先生は

自分で実際に寝て体感しています。

このような寝床という意味で、

巣の原点は床にあって、

穴を掘る巣も、

囲っている巣も、

床が延びて出来上がったものだと

考えることができます。

人間も同じように、

おそらく床から巣作りを

始めたことでしょう。

しかし人は能力が高く、

単純な巣以上に地域の環境に

適合する居住環境を作り上げました。

そのポイントが

屋根を架けたこと

ではないでしょうか。

屋根を架けるという行為は、

ひとつの単純な作業ではなく、

柱を建てるにしても

梁を架けるにしても、

次の工程を理解していないと

できないことです。

ですから

巣と住まいとの違いは、

人間が屋根を架けたことにあると

考えてもよいと思います。

考えてみれば、

家に関わる漢字の部首に

「かんむり」にあるのも、

その説を支持しているような

気がしてきます。

ちなみに、

前途のゴリラは、

屋根にふさわしい立派な毛を、

背中に持っているそうです。

人の肌には他の動物とは違い

毛が少ないのは、

家を建てたからでしょうか。

あるいは、

毛が少なくなったから、

家を建てるように

なったのでしょうか。

本日はこれまでです。

おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。