家づくりこぼれ話!
こんにちは
建物と土地とお金のプロ菅原です。
住まい文化の栞
色気のない建物
日本を訪れた外国人観光客は
約3,687万人にのぼり、
過去最多を記録しました。
コロナ禍による厳しい時期を経て、
日本は再び世界中の旅行者を
引き付ける観光地として
注目を集めています。
外国人の視点で日本を見ると、
私たちが日常感じているものとは
異なる印象を抱くようです。
四季の移ろいが織りなす
自然の美しさ、
街に自然に溶け込む
神社仏閣や古い建物。
これらは、
住んでいる私たちには当たり前でも、
海外からの旅行者には
新鮮で驚きに満ちたもののようです。
特に印象的なのは、
日本の寺院に対する感想です。
多くの寺では木の風合いを
そのままにしており、
装飾は控えめです。
そのため、
初めて訪れた観光客には
「色気のない建物」と
映ることもあるようです。
ところが、
日光東照宮のように
色彩豊かな寺社に足を運ぶと、
「ようやく観光地らしくなった」
と安心するという声もあります。
祈りや儀式の場であるにもかかわらず、
なぜ建物に鮮やかな彩りがないのか、
不思議に思うのでしょう。
一方で、
日本人が他国の寺院を訪れた際には、
鮮やかな色彩や
豪華な装飾に驚かされます。
建物が古びると、
すぐに塗り直して美しさを
保つその文化は、
日本の「時間を重ねる美」
とは対照的です。
日本では「わび」や「さび」
といった美意識が根付いています。
風雨にさらされて色が落ち、
古びた木肌にも、
そこにしかない味わいや
静かな美しさを見出します。
鮮やかな自然に囲まれて
暮らしてきたからこそ、
人の手を加えすぎない美が
生まれたのかもしれません。
もちろん、
清潔で機能的な現代建築も
日本の魅力の一部です。
しかし、あえて飾らず、
古びたままの姿に美を
感じる感性もまた、
日本が世界に誇れる文化
なのではないでしょうか。
おうちのはなしからでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。