家づくりこぼれ話!

こんにちは 

建物と土地とお金のプロ菅原です。

住まい文化の栞

絵を飾ること

インテリアの楽しみのひとつに、

リトグラフや

絵画を飾ることがあります。

欧米の家では、

家族の写真を壁面いっぱいに

飾っているシーンを

見ることもよくあります。

また、

ホワイトハウスに入った

ファーストレディーの仕事が、

インテリアとして飾る絵の選定から

始まるという話を聞きます。

今の住宅は

省エネで窓が小さくなり、

壁面が多いこともあって、

絵を飾るスペースになりそうです。

少し前の日本の伝統住宅では、

なかなかそうはいきませんでした。

そもそも、

柱で建っているので絵を飾る場所も

限られています。

日本人の文化では、

絵画はどのように

扱われてきたのでしょうか。

もっとも単純なのは、

書画などの掛け軸を飾る

床の間があります。

欧米の絵画をかざるのとは違い、

おもてなしの気持ちを込めて

時節や心遣いに合わせて

かけ替えられます。

欧米のように

贅沢な額装はありませんが、

床の間そのものを額装に

みたてているようなものです。

その他には、絵画ではなく

緻密な着物の柄を楽しむように、

几帳にかけて楽しむことも

していました。

また、

さまざまな屏風や襖絵も

残されています。

格式のある

こうした住居だけではなく、

庶民の家でも

じつは広く絵画を貼って

楽しまれていました。

それも貼られていたのは、

日本の絵画を代表する浮世絵です。

今の浮世絵の価値から考えると

信じられないことですが、

切り刻まれて襖や

障子の穴あてなどに貼って、

家の中に景色を作っていたのです。

欧米で浮世絵が見出されたのも、

そもそも日本から輸入された

磁器を包む紙に

使われていたことからです。

多色刷りに耐えられる

丈夫な和紙でできていて、

現代の新聞紙やチラシと同じように

浮世絵は庶民にも

普及していました。

ということで、

家に絵を飾ることは、

日本の庶民の生活にも

深く根ざしている

文化であったのです。

本日はこれまでです。

おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。