家づくりこぼれ話!

こんにちは 

建物と土地とお金のプロ菅原です。

生活をデザインする

暮らしの歴史が宿る家

同じ空間でも、

家族の暮らし方によって

まったく違う家に見えるものです。

そして、

暮らしているその空間を眺めると

住む人の雰囲気や

センスの違いを感じます。

決して、

家が主人公であるはずもなく、

そこに暮らす人が主人公であり、

家のデザインを決めるのも、

その家での暮らし方であるはずです。

あらためて家のデザインとは何かを

考えてみましょう。

アメリカの街づくりから

以前、アメリカの街づくりの現場を

視察したことがあります。

日本とは違う発想が

随所に発見できました。

道路や土地の造成についても、

決して

日本が劣っているわけでもなく、

むしろ技術的には、日本のほうが

丁寧に作っているように思えます。

たとえば、日本では

道路の水平もしかりと計算し、

水が流れることを考えて

施工します。

一方、

アメリカの造成地では、

よほど高低差が大きくなければ

地形はそのままに造られています。

ですから、

道路も常に水平になっているとは

限りません。

しかし、

自然の地形を生かして

造成しているかといえば、

印象は逆転します。

日本の造成では、

道路を水平にするために

コストをかけ、

コンクリートを膨大に使って

築き上げることで、

自然の景観が

損なわれているのです。

日本人は自然を敬い、

自然とともに生きる民族だと

聞かされてきましたが、

宅地の造成に関しては

自然を征服しようとしているように

見えます。

また、

アメリカの住宅造成中の道路では、

歩行者を優先して

平らにしているので、

車は速度を落として

段差を超えなければなりません。

逆に日本では、

車道が優先して造成され、

歩行者が段差を

上がり下りしています。

車いすで移動すれば、

その差は歴然とわかります。

そしてアメリカでも、

分譲中の街の中心部の角地には、

簡素な店舗があります。

日本であれば、

間違いなくコンビニエンスストアに

なることでしょう。

ところが

アメリカの分譲地にある店舗には、

いわばライフスタイルショップです。

インテリアの小物から食器類、

カーテンなどのテキススタイル、

そして簡単な衣類や

自転車まで売られています。

この街に住めば、

このようなライフスタイルを

楽しめるというイメージが

湧いてくることが大事なのです。

日本人が品質と称して、

技術的な裏付けや利便性ばかりを

求めているのに比べて、

アメリカの家では

暮らしの質そのものを

求めているように思えてきます。

他にも、

モデルハウスの事例を見ても、

違いを感じられます。

まったく同じ間取りの家を、

ライフスタイルを表す

モデリングの違いで、

どれだけデザインが変わるのかが

わかるように展示されています。

丈夫で快適という住宅の性能は、

普通にあるべきことです。

その上で、

住宅の形としての

デザインを求めるものではなく、

家の主役は暮らしであり、

住まい手のライフスタイルによって

家のデザインが、

決まってくるということです。

まさに生活が

デザインされているという感覚です。

本日はこれまでです。

おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。