家づくりこぼれ話!

こんにちは 建物と土地のプロ菅原です。

 

 

ムク垢材と集成材

 

やっぱりムクの木がいい?

 

木材が理想の建築材料であることは

わかりますが、

人間はこの木材の使い方に関する

技術開発もしてきました。

 

 

単純なムクの材として、

正角や平角の柱梁や、

板材として利用するだけではなく、

 

 

合板やエンジニアリングウッドとして

木材を加工して、

新しい建材を生み出しているのです。

 

 

でも、やっぱりムクの方がよいという

イメージがなんとなく残っていませんか。

 

 

木材という自然が生み出した

材料の価値を知るほど、

人工的なものよりも、

自然に近いものの方がよいと

思ってしまうものです。

 

 

なぜかコンクリートや鉄とは、逆の印象です。

 

 

しかし、

たとえばムク材が良いか、

それとも集成材が良いかと考える前に、

知っておかなければならない、

より木材の長所を引き出すためのポイントがあります。

 

 

木材の利点を生かして

使うためのものだと知れば、

単純な良し悪しの比較は意味がありません。

 

 

その大切なポイントとしては、乾燥です。

 

 

木材の強さを決めるもの

 

木材には干割れの心配と同じように、

腐ってしまう心配があります。

 

 

でも、法隆寺の実例があれば、

木材は条件次第で千年以上もの耐久性がある、

強い材であることはわかっています。

 

 

単純なことで、

木材を腐らせてしまう腐朽菌は、

相応の湿気がある場所に

繁殖します菌だけではなく、

 

 

木材を食べてしまうシロアリも、

湿気のある場所を好みます。

 

 

つまり、湿気が木材には一番の大敵なのです。

 

 

またさらに、

木材は乾燥するほど

強度が増すこともわかっています。

 

 

法隆寺のヒノキが

建設当時よりも強度を増し、

 

 

千年を経てようやく

建立当時の強度になっているといわれます。

 

 

それも、乾燥による強度向上が考えられます。

 

 

耐久性や強度を含めて、

木材の強さを決めるのは乾燥なのです。

 

 

伐採直後の樹木の含水率は

構造材としてよく使われる針葉樹では

100%を超えます。

 

 

木材の含水率というのは、

完全に乾燥させた重量を

基準にして計算するので

100%を超えることがあるのです。

 

この樹木が乾燥されて

木材として利用されるのには、

基本的に20%以下まで乾燥する必要があります。

 

では、

現実的にどれほど乾燥させれば

よいのでしょうか?

 

 

その答えは、

実際に建てられて使われてきた住宅の各部位の

含水率を測れば目安が分かります。

 

 

築30~150年のデータを見ても、

ほぼ共通しています。

 

 

こうした自然状態の含水率を、

平衡含水率といいます。

 

 

家を建てるときに使う木材は、

部位によって、

できればこの平衡含水率まで

下げておくことです。

 

 

また室内の材は、

近年では気密性が高まり冷暖房があるので、

さらに乾燥が必要です。

 

 

本日はこれまでです

おうちのはなしからでした。

 

 

では、では。

 

「家づくりを通じて、

             ご家族が幸せになるお手伝いをする」

 

私の使命です。