家づくりこぼれ話!
こんにちは
建物と土地とお金のプロ菅原です。
玄関という文化
玄妙なるところへの関門
玄関のもともとの意味は、
「玄妙なところへの関門」
とされています。
また、
玄関に対する考え方は、
西洋と日本では大きく違うようです。
家の玄関を、
私たちはどのように
使いこなせば良いのでしょうか。
玄関の使い方
この気持ちを切りかえる
仕切りの場所というところから
玄関を考えると、
さまざまな玄関の作り方や
使い方が見えてきます。
庭の小径や
にじり口の例にあるように、
むしろ小さく細く
つくることの方が
適しているのかも知れません。
少し遠回りさせるような
アプローチも、
大事な玄関のデザインとなります。
庭木の枝が少し通路にはりだして、
避けるように歩くことも
洒落の1つです。
袖すりの枝と呼べば、
客人も主人の意図を
深く感じることでしょう。
また、
たとえば玄関には、
大きな窓もいらず、
少し暗い方が良いかもしれません。
まるでトンネルを
くぐったときのような効果で、
気持ちが切り替わることを
期待させます。
ここまで理解が進めば、
外開きの玄関扉も
大きな意味を持つことになります。
外開きの扉は
家の中に入るときには、
一歩退かなければ開けられません。
このたった一歩退くことが、
にじり口で頭を下げるのと
同じ気持ちにさせてくれます。
世俗に汚れた社会の垢を、
この退く一歩で振り落として、
守るべき家族のいる
家の中に入るのです。
たかが扉一枚の動きの話ですが、
玄関扉をそのように
使いこなすことができれば、
家庭を守ることができます。
ただの出入り口と思っていた玄関が、
家族の幸せを守るための装置として
生まれ変わります。
玄関上がり框
また、日本の玄関で、
扉以上に気持ちを「切替える」役割を
担っているのが、
上がり框です。
日本の家では皆、
靴を脱いで家に上がります。
欧米の生活様式を
どれほど受け入れても、
上足の文化だけは守り続けています。
上がり框には明確な段差をつけ、
ときには床柱と同じように
選び抜かれた木材を使います。
同じように、
家の中でも私たちは和室に入るときには
スリッパを脱いで素足になります。
たとえ段差がなくても、
自然と畳を意識しています。
ですから畳に上がるといいます。
上足に関するような行為が、
気持ちを切替えるための
大切な儀式であると
無意識に感じられている人は
たくさんいることでしょう。
本日はこれまでです。
おうちのはなしからでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。