家づくりこぼれ話!

こんにちは 

建物と土地とお金のプロ菅原です。

ジェボンズのパラドックス

1865年、今から150年も前に

イギリスの経済学者

ウィリアム・スタンレー・ジェボンズが

提起した『石炭問題』は、

現代の環境問題にも

通じるものです。

石炭は当時の

エネルギーの中心でした。

いずれは

枯渇する可能性のある石炭ですが、

技術開発によって

効率を上げれば

石炭の使用量を抑えることができます。

効率が上がれば

それだけエネルギーコストも

下がります。

ところがその分、

多くの分野で石炭エネルギーが

使われるようになって、

石炭の消費量は

格段に増えることになります。

省エネが進めば、

エネルギー量が増えるという

パラドックスがあるのです。

車も燃費が上がれば

だれもが気軽に出歩なくようになり、

生産台数が増えて安くなれば

所有率も上がります。

必要の時だけに使う車ではなく、

SUVというレジャーで楽しむための

車種が開発されます。

やがて公共機関は

採算が合わなくなり、

車社会が進むと

爆発的にエネルギー消費量が

増えます。

同じことが家電設備にも

起きます。

消費電力が抑えられたテレビは

大型化し、

リモコンでいつでも稼働できるように

通電状態が保たれます。

通信装置も家族の所有から

個人の所有となって、

いつも充電を心配しています。

私たちは住宅の省エネ化も

推進しています。

断熱性能が高まれば、

消費するエネルギー量も減らせると

信じていますが、

それは同じ環境を

維持した場合です。

断熱性能が高まったからといって、

快適性を求めすぎては

同じパラドックスに

陥ることになりかねません。

ただ住宅の場合は、

エネルギーは消費するだけではなく

積極的にエネルギーを取得する

というという方法もあります。

窓は

エネルギーの逃げ口であると同時に、

太陽の光を取り入れれば

家を温めることもできます。

大切なのは

取り入れるタイミングを

しっかり計画すればよいということ。

ジェボンズの

パラドックスを考えると、

まだまだ

住宅の省エネで取り組むべきことは

たくさんありそうです。

本日はこれまでです。

おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。