家づくりこぼれ話!

こんにちは 

建物と土地とお金のプロ菅原です。

断熱材のはなし

聞いてみたい、断熱材のしくみ

脱酸素社会を目指して、

みんなが省エネルギーを

推進しようとしています。

省エネ住宅といえば、

真っ先に思い浮かぶのは

断熱性能の高さです。

ところで、

その断熱材というのは

どのようなものなのでしょうか?

よく聞かれそうなご質問にお答えして、

少し詳しく説明したいと思います。

どうやって工事しているの?

断熱材は、

いずれにしても軽量な素材であり、

空気によって

性能を発揮していることは

以前にもお知らせしました。

ですから、じつは

水分を含むようなことがあると、

断熱性能は

一気に落ちてしまいます。

そのため断熱材の内部で

結露が起きないように、

断熱材は必ず防水層の外側に

配置して工事します。

もっともよく見かける

グラスウール等の断熱材では、

施工上のミスを防ぐために、

「この防水層を内側にして

施工してください」

と書いてあります。

ミスがあると断熱性能が

下がるだけではなく、

木材の寿命にも

影響を及ぼしかねません。

綿状の断熱材よりも

板状の断熱材のほうが、

給水性などを考えると

多少は有利と考えられますが、

しっかり防水層を

シールすることは欠かせません。

防水層の

外側に断熱材を配置するのは、

すべての家の鉄則です。

鉄骨造りは寒いって聞きますが?

断熱材は

熱伝導率が小さい材料ですが、

金属の熱伝導率は

とても大きいものです。

特にアルミニュウムは

熱伝導率の高い材料で

断熱材の5000倍~1万倍も

熱が伝わりやすい材料です。

どんなに優秀な断熱材で

居住空間を包み込んでも、

金属の部分では

熱を橋渡しするように

通してしまいます。

その名と通り、

熱橋=ヒートブリッチといいます。

そのため

高い断熱性能の家では、

アルミ窓の断熱性を

高めるために、

内側に樹脂製のサッシ枠が

使われます。

構造体を鉄骨で作ると

対策はさらに万全で

なければなりません。

鉄は断熱材の

数千倍も熱を通すので、

壁の中に配置された

鉄の柱や梁が

熱橋となってしまいます。

しかも

内部結露の大きな原因にも

なりかねません。

そのために

構造材の外側に断熱材を

配置するのが鉄骨材の宿命です。

構造体が

鉄骨でありながら、

外断熱とか外張り断熱と

アピールしているのは

当たり前のことであり、

流行りの言葉で

消費者の心理を

もて遊んでいるようにも

思えます。

しかもヒートブリッジは、

基礎の上に敷かれた土台にも

考えなければいけません。

柱や梁の外断熱ができても、

土台は基礎に直結する必要があり、

土台が冷えれば

柱の下部に熱は伝わります。

柱には外張り断熱をしても

基礎~土台を経由して

ヒートブリッチが

起きることもあります。

とにかく

鉄のような熱伝導率の高い材料を

構造体に使う場合には、

土台や基礎も含めて、その外側で

断熱しなければなりません。

これに対して

木材の熱伝導率は、

鉄の400分の1です。

さすがに断熱材よりは

高いのですが、

一般的な温度差の範囲であれば

ヒートブリッチの

心配をする必要はないといえます。

木造でも外張り断熱を

採用する場合もありますが、

外側に張った断熱材が

連続することで

気密性が確保しやすいことが

メリットになります。

本日はこれまでです。

おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。