家づくりこぼれ話!

こんにちは 建物と土地とお金のプロ菅原です。

収納をどうする?

分散収納と集中収納をつかいこなす

日本の家の収納

そもそも日本の家は、

それほどモノにあふれた家ではありませんでした。

世界の中でも

先進国のひとつに数えられるようになった今でこそ、

各部屋に多くの収納がなければ暮らせないほど

モノが豊かになりましたが、

元来の日本の家は、

多くの西欧人が文化の違いとして

驚く生活をしていました。

最も象徴的なのは、西欧の部屋は、

家具を置かなければ

インテリアが完成しないものですが、

和室は家具がなくても

デザインが整っている空間として、

欧米の人たちの目を引きました。

16世紀に日本に来たポルトガルの宣教師

ルイス・フロイスが書き残している手記に、

次の記述があります。

われわれの寝具はいつも寝台の中に

敷きこまれている。

日本の寝具はいつも昼間は巻かれ、

見えない場所に隠される。

われわれの衣類は

ほとんど一年の四季を通じて同じである。

日本人は一年に3回変える。

夏帷子、秋袷、冬着物。

(岡田章雄約、岩波文庫、ヨーロッパの文化と日本の文化より)

日本に来た西欧人の目で見て、

「われわれ」として語る自国の暮らしと、

日本人の生活風景があまりにも違って

見えたことが感じられます。

江戸時代が始まる前に書かれたことですが、

今でも私たちは、

和室に寝具を敷きっぱなしにはせず、

衣替えをするタイミングを図っています。

さらに衣類だけではなく、

日本人には四季折々に節句などの室礼を

部屋に飾り楽しむ文化がありました。

桃の節句や端午の節句などに、

人形飾りを出して設えています。

このような生活を日本人ができたのも、

生活空間のほかに、

納戸や蔵という収納空間があったからです。

それは部屋ごとにつくられる

分散収納に対する、集中収納です。

しかし、

家に個室がつくられるようになり、

家の大きさも小さくなると、

集中収納を確保することが難しくなります。

どうにか工夫して、

収納空間を確保できればと思います。

本日はこれまでです

おうちのはなしからでした。

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。