家づくりこぼれ話!

こんにちは 

建物と土地とお金のプロ菅原です。

住まい文化の栞

スギという宝

レバノンの国旗には、

一切際目を引く樹木が描かれています。

この木はレバノンスギと呼ばれ、

古代から神聖な木として

崇められてきました。

レバノンスギは常緑針葉樹で、

高さ40メートル以上に成長し、

樹齢1000年以上を

超えるものも存在します。

その木材は非常に耐久性が高く、

芳香を放ち、防虫・防腐効果を持つため、

古代から

建築や造船に用いられてきました。

レバノンスギは、

じつはトルコ南部のタウルス山脈にも

自生していて、

フェニキア人をはじめとする

海洋民族はこの木を使って船を建造し、

広大な海を渡ることで

繁栄を築いてきました。

このように、

スギは海を渡るための

重要な材として古来から

重視されてきたのです。

日本でも、

スギは古くから船の材料として

利用されています。

『古事記』には

スギに関する記述があり、

トルコと同じように

スギは船をつくるための木材として

記されています。

じつは、

北米にも「ベイスギ」と

呼ばれる樹木が存在し、

ウエスタンレッドシダーとして

知られています。

船ではなく建築材として

利用されている。

ところが分類学的な位置づけは、

この3種はまったく異なっています。

レバノンスギはマツ科ヒマラヤスギ属、

ベイスギはヒノキ科ネズコ属に分類され、

もちろん日本のスギとも、

直接の関係はありません。

これらの海外の樹木を、

日本人が「スギ」という言葉を使って

表現しているのは、

スギがそれほど大切な材であることを

表しているのではないでしょうか。

特に日本においては、

スギは単なる木材ではなく、

文化や信仰とも深く結びついています。

神社の境内に植えられたり、

街道沿いに並木として整備されたりと、

日本人の生活に

欠かせない存在となってきました。

その日本のスギは、

一属一種の世界のどこにもない

日本固有の樹木です。

学術名「

Cryptomeria japonica」

の意味するところも、

「日本の隠された宝」です。

本日はこれまでです。

おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。