家づくりこぼれ話!

こんにちは 

建物と土地とお金のプロ菅原です。

住まい文化の栞

徒然草の中の「おうち」

兼好法師がかいた『徒然草』には、

第五十五段に

「家の作りやうは、夏をむねとすべし」

という有名な一文があります。

続く言葉では、

「冬はいかなるところにも住まる。

暑き頃わろき住居は堪えがたき事なり」

とあり、

冬の寒さは衣服でしのげても、

夏も暑さは住まいの工夫が

不可欠だと訴えています。

この考えは現代にも通じ、

特に日本の高温多湿な夏を考えると、

快適な住環境が

いかに重要か再認識させられます。

『徒然草』には他にも

多くの家に関する記述が含まれており、

第十段では

「家居のつきづきしく、あらまほしこそ、

仮の宿りとは思えど、興あるものなれ」

とあり、

住まいは仮の宿である一方、

周囲の景色に調和する姿が

美しいと語っています。

さらに、

「家居にこそ、ことざまはおしはからるれ」

と締めくくられています。

住まいの外観や様子を見れば、

住む人の人格や価値観が

見えると述べているのです。

これは、

家が単なる物理的な空間ではなく、

住む人の心を映し出す

鏡であることを意味します。

法師の時代、

家は生活の基盤でした。

無駄に装飾を施した家は

見苦しいとされ、

質素でありながら

住む人々の人柄が感じられる住まいが

理想とされていました。

これは現代のデザイン住宅にも

通じるところが

あるのではないでしょうか。

機能性や快適さだけではなく、

家族や住む人の個性を

反映させることが求められています。

『徒然草』にはこのような

「おうちのはなし」が多く含まれ、

私たちにとって非常に興味深い教えを

与えてくれます。

古典から学ぶことで、

住まいの重要性や価値観、

さらにはライフスタイルを

見直すきっかけとなるのです。

家は単なる場所ではなく、

私たちの生活そのものを映し出す

大切な存在であることを

再認識させてくれるのです。

本日はこれまでです。

おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。