家づくりこぼれ話!

こんにちは 

建物と土地とお金のプロ菅原です。

住まい文化の栞

家族のしるし

親の名はもちろん、

4人の祖父母の

名前は言えますか。

家族の事情もありますが、

さらに曽々祖父母の名前となれば

言える人は少なくなると思います。

日本でも夫婦別性が

問われていますが、

世界の多くでは姓が家族を表し、

名が個人を表します。

父親の生を継ぐことが多いのは、

父称の習慣の一部です。

ところが本当の父称は、

父親の名がそのまま

子どもの姓となります。

欧州でもアイスランドには

強く残されています。

ジョンソンやニクソンのように

~ソンというのは

息子という意味です。

ですから父親の名前を言えば、

祖父母の名前もわかります。

名前を残すことで

家族の歴史が残ります。

まったく別の事例ですが、

アイヌの風習には

ユーカラという民謡文化があり、

その村に伝わる物語を

語り部が互いにたずねあって

語り合うことをします。

文字を持たなかったアイヌは、

他の村の語り部のユーカラを聞いて

すぐに覚えてしまうといいます。

その物語の多くは部族の歴史で、

先祖の名前がたくさん出てきます。

こうして先祖の名前がわかると、

意外と高い確率で、

同じ名前が使われていることを知り、

互いに遠い親戚であったことが

わかります。

このことにより、

無駄な争いをなくし、

仲間としての交流ができます。

洋の東西を問わず

名を残すことは、

仲間としての家族のしるしに

なっていたのです。

日本では、

戦後の都市化と職業の自由化で

大きく人が動き、

会社勤めが多くなり

個人の出自もわからなくなりました。

それでも昔の家の記憶を

持っている人は少なくないでしょう。

古い家には

先祖の写真や名が飾られ、

自然と先祖が身近にいました。

それが家族のしるしを残し、

争いがなく平和を築くための

象徴でもあったということです。

家には家族の名前を、

刻むものかもしれません。

本日はこれまでです。

おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。