家づくりこぼれ話!
こんにちは
建物と土地とお金のプロ菅原です。
値引き交渉で注意したいこと
ここ数年、
家づくりの費用は
高騰が続いていますね。
材料費の高騰、需要の増加、
人手不足、円安など
さまざまな理由がありますが、
容易に解決できるものではないため、
これ以上高騰しないことを
祈るばかりです。
こんな状況ですから、
「少しでも値引きしてほしい…」
という気持ちはよくわかります。
しかし、
安易に値引き交渉すると
信頼を失うことがあります。
建物の質が下がったり、
相手の思い通りに
誘導される恐れもあるんです…。
「値引き交渉で注意したいこと」
■建売住宅は可能
建売住宅は、
売却までの期間が長いほど、
固定資産税や維持管理費などの
負担が続きます。
そのため、
早く売却したい売主は、
値引き交渉に
応じる可能性があります。
建売住宅は既に完成した状態なので、
値引き交渉しても
建物や設備の質は下がりません。
完成して1年を過ぎると
「新築」として広告できないので、
その数か月前が交渉しやすいでしょう。
決算の時期も良いタイミングです。
■注文住宅は要注意
注文住宅の場合、値引き交渉は、
「見積書の内容を信じていませんよ」
という意思表示とも言えます。
そのため、
それまで築き上げてきた
信頼関係を損なったり、
スタッフが意欲を失って
工事の質が低下する恐れがあります。
値引きに応じた場合も、
値引き分を補うために、
・建材の質を下げる
・設備のグレードを下げる
・ベテランではなく、
人件費が安い人材を使う
・自社の利益を削る
などの調整をする可能性も
考えられます。
見積書の内容を信用できない場合、
その業者との家づくりは
考え直した方が良いかもしれません。
■値引き前提?
もし、
「今月中に契約したら
〇万円値引きします!」
と、営業マンから値引きを
提案されたとしたら?
そんなときは、
なぜ自らの利益が減る提案をするのか
考えてみましょう。
値引きする分を事前に上乗せして、
お得感を
演出しているのかもしれません。
値引きした分、
提供するプランを限定するかもしれません。
決算などのため、
自社の利益を削ってでも
契約が欲しいのかもしれません。
なお、
お得感を優先しすぎると、
「住み心地よりお得感を
アピールすればいいんだな」
と業者に判断される恐れがあります。
容易に値引きに応じる業者には
注意しましょう。
■実費+利益
新築の費用には、
本体工事費、付帯工事費、
諸費用という実費のほか、
健全な経営に必要な
利益も含まれます。
利益率は
業者によって異なりますが、
工務店は25%程度、
ハウスメーカーは35%程度が
平均的な利益率だといわれています。
ハウスメーカーの
利益率が高い理由は、
広告宣伝やモデルハウスの維持、
研究などに必要な
費用を賄うためです。
ちなみに、
利益率が20%以下になると、
倒産のリスクが
高くなると言われています。
近年は、
材料費や人件費の高騰が
利益を圧迫し、
倒産する工務店が
増えているとか。
施主にとっても業者にとっても
厳しい時代ですね。
本日はこれまでです。
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。