家づくりこぼれ話!
こんにちは
建物と土地とお金のプロ菅原です。
住まい文化の栞
通し柱の今昔
聞いたことがあるかと思います。
その名の通り、
1階から2階まで
1本で通した長い柱を指します。
通常の柱は1階分で
およそ3mの長さがあるため、
通し柱の場合は倍の6mの
長さが必要になります。
当然ながら、
柱の原材料となる木材を
伐採する時には、
山に分け入り適切な樹木を
選び出しておかなければなりません。
建物を建てる際に柱を選ぶことは、
太古の昔から
重要な作業だったことでしょう。
特に大黒柱が
通し柱であったことを考えると、
これも住宅の伝統の一部です。
ところが、
この通し柱は昔と今では
全く異なる使われ方をしていることを
ご存じでしょうか。
現在では、
通し柱を建物の四隅に建てることが
一般的に推奨されています。
建物の角、
つまり出隅には継ぎ目のない
丈夫な柱を建てるほうが良い
という考え方です。
この理論は直感的にもわかる気がします。
しかし、
古い建造物では大黒柱が
建物の中心に建てられていました。
屋根の最も高い部分を
支える柱こそ、
丈夫である必要があると
考えていたのでしょう。
これもまた、直感的には
理にかなっているように思えます。
例えるならば、
大黒柱の考え方は
背骨を持つ哺乳類をはじめとした
脊椎動物の構造に似ています。
一方、
四隅に建てる通し柱は
背骨を持たず外骨格で支える
昆虫のようです。
どちらも環境に適応して
生き残った点で共通しています。
もちろん、
どちらの柱も建物の荷重を支え、
横揺れに対抗する重要な
役割を担っています。
どちらにしても
通し柱が倒れた時には、
建物が倒壊している時です。
それを考えると、
少しだけ昔の背骨のほうが
良いと思えてきます。
いつか、
建前現場を見かけることがあれば、
ぜひ大黒柱や通し柱を
観察してみてください。
その家が「昆虫型」なのか
「脊椎動物型」なのかを見抜くのは、
きっと面白い発見になるでしょう。
おうちのはなしからでした
では、では。
「家づくりを通じて、
ご家族が幸せになるお手伝いをする」
私の使命です。

