家づくりこぼれ話!

こんにちは 

建物と土地とお金のプロ菅原です。

住まい文化の栞

グリンジの家

オーストラリア・アボリジニの

部族であるグリンジの、

フィールド歴史学の研究書に

興味を引く記述があった。

狩猟採集民族の末裔である

彼らの時間や距離の感覚の違いを

思い知ると同時に、

それは家の概念にも通じています。

彼らは狩猟採集民族ですが、

お腹がすいていなければ

何をすることなく、

ただ時間を過ごしています。

一度、

狩猟採集に出かけるとなると、

歩いて2~3時間かかるところでも

出かけます。

それは、

現代の私たちにとって車で10分、

電車なら一駅の距離感と思えるほど、

近場の感覚です。

そんなグリンジ部族の家は、

何のためにあるのでしょうか。

部族のみんなと広場に集まり、

そこで煮炊きをして食事もします。

さらには温暖なのでしょうか、

広場で寝ている人も

少なく無いといいます。

さて、彼らにとって、

家とは何なのでしょうか。

リビングでもダイニングでもなく、

さらには寝室でもないのです。

結局、

自分のものを置いておく場所を

確保しているだけなのです。

ただ、

その家はHouseであって、

彼らにとってHomeは

別のものです。

Homeの中にこそ、

リビングもダイニングも

寝室もあります。

つまり、

集落そのものがHomeなのです。

そこには鳥を育てる部屋、

獣や魚を狩る部屋、

果実を摘む部屋、

水をくむ部屋などの

たくさんの部屋が、

集落の周りにあります。

 集落どころか、

生活圏そのものが

Homeということです。

そして年に何度も、

隣のHomeを訪問しますが、

その距離は百キロ離れていることも

普通です。

でもそれは大変な移動ではなく、

あくまでもお隣さんです。

なんといっても、

毎日、数平方㎞という

広大な家の中を

行き来しているのですから。

歩いて1~2日で行けるのは、

あくまでもお隣さんなのです。

本日はこれまでです。

おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。