家づくりこぼれ話!

こんにちは 

建物と土地とお金のプロ菅原です。

住まい文化の栞

作庭記

平安時代の

正応第二(西暦1289年)に

日本最古の庭に関する本

『作庭記』が書かれ、

残されています。

石の立て方や、池の造り方、

樹の植え方などがその内容です。

当時に大切にされていたことは、

四神に相応の地となること。

四神とは、

東の青龍、西能白虎、

南の朱雀、北の玄武で、

庭づくりには周囲の大きな環境に

つながる壮大な

考え方があったようです。

たとえば四神がない場合には、

青龍のかわりには柳を9本植え、

白虎の代わりには楸を7本、

朱雀のかわりには桂を9本、

玄武のかわりには檜を3本

植えるとあります。

また作庭の第一に考えられていた

石の立て方は、

まるで文章で書かれた

施工図のようであり、

配置の手順や施工上のテクニックが

詳しく記されています。

その中で、

屋根からの水が落ちる場所に

石を立てると、

とばしりが飛んで毒になって

悪瘡が出てくるとあります。

まさに、

風水の原型とも思えますが、

当時の最新の技術書であり、

現代の省エネルギー住宅のような

感覚で書かれていたのでは

ないでしょうか。

作庭が、家を

つくるための大事な

要素であったことが分かります。

快適で健康に暮らす家は、

いちばんに

庭から作り上げるもので

あったのでしょう。

このように考えると、

高断熱・高気密だけを語る

現代の家づくりは、

少し器量が狭くなっているように

感じませんか。

本当は、

平安時代の人が感じていたように、

庭樹の具合によっても

家の過ごしやすさが

違うはずです。

それほど庭は、

実生活からは遠いものに

なってしまったのでしょうか。

最後に『作庭記』の中で

古人伝として

「東に花のなる木、

西にモミジを植える」

と書かれています。

平安日本の気持ちを受け継ぎ、

どんなに小さくてもよいので、

この2つから

作庭に挑戦してみては

いかがでしょうか?

本日はこれまでです。

おうちのはなしからでした

では、では。

「家づくりを通じて、

ご家族が幸せになるお手伝いをする」

私の使命です。